αはβであり、およびε。

机を買い換えることにした。

今までの机はこうだ。


イメージ 1



そして、机を買い換えるためにIKEAにきた。
あの、コジャレたデザインの家具を売っている大きなIKEAだ。
だがしかし、IKEAは大きすぎてくらくらするのだ。
何を買っていいのかまるでわからなくなってきた。

だから。

論理だ。

論理を礼儀正しく使用して、何を買うべきか導き出すのだ。


まず、今の机のメリット・デメリットを確認しよう。

今の机は、デスクトップパソコンを置くための机を二つ並べたものだ。これは安く買えた上、物持ちもよく10年以上使っている。PC机らしくコードの取りまとめが容易であり、2段になっているから収納も楽だ。

で。僕がパソコンを使ってなにをするかというと、もちろんネットや動画をみて楽しむ他に音楽もする。そのためには、普通のパソコンのキーボードの他に、鍵盤とスピーカーを置くスペースが必要であるのだ。
それから、PCモニタも二つ置けるようにしたい。今のPC机も一応この用途を満たしている。だがしかし上下2段になっているが故に、上の棚を支える柱が邪魔になって奥行きを有効に使えないのだ。さらにこの柱のために、モニタを2台置くと柱が邪魔になってモニタの全面が見えないのだ。さらに机の材質が安いベニアだから、スピーカーの音が変に響いてしまう。

ということは、次に買うべき机は、最低でも次の2点を満たしている必要がある。

一つは柱がないフラットタイプであること。
もう一つは音が変に響かない材質であること。
さらに言えば、今の机は安物のPC机を組み合わせたものであるから、できればちょっとコジャレた創造性を感じさせるようなものにしたい。

というわけで、手頃な上にコジャレた机を求めて僕はIKEAに来たわけだ。そこで僕はさまざまな机に出会ったのだがおおむね候補は次の三つに絞られた。

一つ目は今の机のようにPCを置くために作られた机だ。仮にこの机を「鈍重のα」と名付けよう。


イメージ 2



なぜ鈍重のαと名付けたかというと、制限があるからだ。IKEAで家具を買う楽しさは、もちろん“コジャレている”というところでもあるのだけれど、自分の希望に添ってパーツを組み合わせることができるところだと思う。だがしかし、αは既製品なのだ。できあがっている商品で、自分でカスタマイズすることができない。しかも色が黒一色しかなく野暮ったい。

αは野暮ったいが、モニタを置く部分が一段高くなっており、モニタが視線に合うようになっている。問題は、この一段高くなっている部分をどうとるかだ。このモニタを置く部分とテーブルそのものも間には透き間が空いており、そこにキーボードを収納できそうだ。その用途であれば全くもんだいないのだが、問題は、スピーカーの反響だ。構造的にみて、この一段上の部分にスピーカーを置かざるを得ないだろう。そうなった場合、この上の段とテーブルそのものの透き間に音が反響して変な感じになりそうである。もちろん、僕は今後音楽をやらない可能性もある。だがじかし、超長期的計画として音楽は続けていきたいものでもある。

・・・人が絶望するときは、未来の地平が閉じられるときだ。次の瞬間に起こることにたった一つの可能性しか抱けない場合、人は何ともいえない倦怠感とともに、絶望することになるだろう。。。できることならば僕は絶望したくない。。。

このように分析すると僕には鈍重のαを買う理由がまるで無いように思える。だがしかし、たった一つだけαには魅力があるのだ!それはαは黒色であるとうことだ!

・・・僕は今回机とともに椅子も買おうと思っている。椅子もコジャレたものにしようと思い、できれば赤色がいいのではないかと思っている。そして、机が黒色の場合、この椅子の赤色がとても映えるのだ!おそらく、PCを収納する為に作られたその機能美と相まって、それはまさしく人間理性の象徴として僕に理性的な創造性を与えてくれるだろう。。。

では二つ目の机はどうだろうか?この机は「快活のβ」と名付けるべきだろう。なぜなら、この机は軽やかだからだ。βはαと違いIKEA特有のカスタマイズが可能だ。テーブルは薄い緑色のガラステーブルでフラットタイプだ。足は銀色でAの形をしており伸縮可能だ。


イメージ 3



どうだろうか?

まずはあなたの想像の翼をはためかせて、このβがあなたの書斎にあるところを思い浮かべて欲しい。
あなたはたちどころに無限の多幸感と那由多の健やかさを手に入れることができるだろう。なぜなら、その机は透明なガラスであり、薄い緑色をしているのだから!

・・・このように、僕にはβを選ばない手は無いように思えるのだが、βにもやはり問題があるのだ。。。それはやはりスピーカー問題だ。。。この無限のガラステーブル、意外に薄いのだ。。。爪でちょんと弾くと、音が微妙に響くのだ。この簡単に音が響くガラステーブルにスピーカーを置いたどうなるのだろうか?おそらくスピーカーの振動はガラステーブルに伝導し、変な感じになってしまうだろう。。。変な感じにはなりたくないものだ。。。
・・・ああ・・・霧だ・・・前が見えない・・・僕は36年間生きてきたが、机ひとつ満足に買うことができないのだ!・・・そうだ・・・そういえば、僕の人生にはいつでも霧がかかっていたな・・・その霧は、青年期の頃から濃度を増してきたように思える。青年期の僕は将来の展望を抱けなかったのだ!・・・




イメージ 4





・・・。

・・・。


スペースε(イプシロン)だ!

この霧を晴らしてくれる可能性があるのは、三つ目の机、εにあるのだ!

スペースεがなぜ“スペース”なのかというと銀色だからだ。
人間にとって銀色とは宇宙の色なので、スペースと付けるのは真っ当なことなのだ。しかもこのテーブルはそこそこ厚みがあって、音が変なふうに反響せずに済みそうだ。材質はステンレス・・・ステンレスの上にスピーカーを置くのはどうだろう?変なふうになるのだろうか?きっとステンレスのうえに小さな陶器の板を三枚敷いて、その上にスピーカーを置いたら良いんじゃないだろうか?椅子は赤と黒のかっこいいやつにしよう。そうすれば僕の書斎はたちどころにスペーシーとなって、創造に意欲が次々と沸いてくるというものだ。


【机選び結論】αは機能的だけど野暮ったくて高い。βは軽やかだけど軽すぎてそこそこ高い。εは今のところ機能性と値段においても一応満足。・・・というわけで、スペースεだ!



というわけで。

こうなった。


イメージ 5



イメージ 6


写真のモニタの中に写ってるのは8年前の音楽システム。
以前と比べるとずいぶんすっきりしたものだ。