パンの迷宮。

今年初めて映画を見ました。

映画館でじゃないんですが、DVDを借りてきて見ました。

実家に帰ってたときに見たんで、40インチの大画面で見ることができました。

「パンズラビリンス」って映画です。



今年最初の映画がこの映画でよかった^^
楽しかった^^
面白かった^^
主役の女の子とてもキュート^^
ちゃんと神話として成立しているし、寓話としての見方もできます^^



この映画の監督(名前忘れた)、どうやらラヴクラフト好きのようで、何年か前に「ヘルボーイ」って映画を撮ってたりして、直接ラヴクラフトとは関係ない映画なんですが、ラストに出てくる邪神なんて、なんとなくクトゥルフを連想させるようで、なかなか楽しかったです。

で。

「パンズラビリンス」なんですが、これも直接はクトゥルフ神話とは関係ないみたいです。
関係ないみたいなんですが、どことなく神話を連想させる要素があります。
ノリとしては、ランドルフ・カーターシリーズみたいです。
ランドルフ・カーターは、覚醒の世界(現実世界のこと)に絶望した男性で、青年時代に心を躍らせた夢や想像の世界を大切にしている夢想家です。
彼は社会に諦めの念を抱いていて、夢の中に出てくる都を目指します。

「パンズラビリンス」の主役は小さな女の子なんですが、どことなくカーターの境遇に似ています。
彼女も夢想家です。
小さい女の子で夢想家といえば、「赤毛のアン」のアン・シャーリーなんですが、「パンズラビリンス」の主役は、あんなにおてんばではなく、ちょっと内向的で両親の顔色を伺いながら生きているような子です。

で。

なんともやるせないラストを迎えます。
これから見る人もいるだろうから書けませんが、きっと彼女は報われたんです。
いや。
報われなきゃダメなんです。
羊の怪物パンはきちんと彼女をナビゲートして、しかるべき時間としかるべき場所に導くことができたんだろうなぁ。
夢を糧に、彼女のオリエンテーリングは成就したはずです。
だから、彼女は報われたんです。


この監督、次はラヴクラフトの小説を映画化するそうです。
それは「狂気の山脈にて」という物語です。
めちゃめちゃ楽しみ^^
日本で配給されるかが少し心配ですが、ぜひ見てみたいです。