星辰の老人。

class-夢。

光景-取り壊される前の実家。


僕は実家にいます。

母親は若々しく、職場の制服を着ているところから、出勤前のようです。

そして、母親は僕に、祖母の部屋に人が来ていることを教えてくれます。

その人とは、高齢の男性で白髪、顔には深い皺が刻まれていて、シミがある。
その人とは、(もちろん夢の中の話しですが)哲学界では有名な人物であり、めったに講義を聴けないような高名な方です。
その方が、なぜか僕の祖母の部屋に訪れて、そこで講義をするみたいです。
僕は早速祖母の部屋に行くと、その老人はコタツに座って本を読んでいました。
せっかくの講義なのに、来聴者は誰もいません。
僕は「もったいないなぁ」と思い、恐る恐る老人の近くに行くと、その老人は思いつくまま講義を始めました。
ノートにさまざまな文章や図を書きながら、僕にいろいろ教えてくれます。
僕だけがこの話しを聴くなんて、なんだかとってももったいなくって、僕は一字一句聞き漏らさないように注意深く講義を聴いています。

一通りの講義が終わると、場面は森に移ります。

僕は老人とその森を散歩しています。
すると、女性が通りかかります。
その女性は、おそらく40代前半の淑女。
礼儀正しく、品の良い素敵な格好で僕らの近くを通りかかります。
そして、その女性はある木の幹を指差して、老人に次のような質問をします。
それは、「なぜ木は分岐をして枝が生えているのか?」といったような質問です。
その質問に対して、老人は絵解きのような解答をします。
意味のつながりを辿って理解を促すような解答です。

僕はその老人の姿をみて、「ああ。賢者とはこうした人のことをいうのだ。」と思いました。

そして、老人は次のような詩を語ります。

「星はまた瞬き。瞬きは瞬くほどまた瞬く。」