理解病。

人類は。
実は「理解病」という病気にかかっている。

人類の文明が進歩したのは、この病気にかかったことが原因なのだ。

この病気はウィルス性の感染症で、このウィルスは“意識ウィルス”と名づけられている。
意識ウィルスに感染すると、意識に芽生えて世界が現象され、出来事を理解しようとしてしまう。

だから、世界を理解するということは、実は人間にとってはイレギュラーな出来事なのだ。
もし、本来の人間の姿に戻るためには、意識ウィルスを駆除しなければならない。

「理解病」の罹患率は実に97%。ほとんどの人間が理解病にかかっており、死ぬまで世界を理解し続けり。
残りの3%はこの意識ウィルスに感染せずに正気を保ち続けている。

だがしかし、彼ら正気の人たちは、理解病にかかった人類から“病人”というレッテルを張られ、治療されてしまいます。

こうして、常に正気は隠蔽されてしまうのです。