混濁の部屋2。

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小さい頃、学校の先生に、“一度に二つのことはできません。”と注意されたことがあるけど、その通りだとあらためて感じました。

例えば、僕たちが生きている現実には、たくさんの出来事が渦巻いています。
目の前には光景があり、音が聞こえ、においがし、その中には、私と同じように見て、聞いて、考えているであろう、他人がいます。

で、こうした雑多な現実の中から、自我の注意を引きつけて、顕在化されるのは、どうやら一つのようです。
例えば、友人の顔を見ているとき、そのほかの光景は、背景化していきます。
会話に集中しているときは、周りから聞こえてくる雑多な音や音楽は、ほとんど気になりません。
もちろん、その他の音は聞こえないわけではないんですが、意識には気付かれず、背景の中に身を潜めてしまいます。

物事に敏感で、些細な変化によく気がつく人っていうのは、背景化され、意識に気付かれない出来事に注意を配れる能力に長けた人、ということなのかも知れません。

さて、僕は注意力が散漫していますw

なかなか物事に集中できませんw

小さい頃はアトピーが酷くて、注意力散漫なのは、アトピーのせいだと思っていました。
常に体のあちこちが痒くて、かいて血が出ると、今度はひりひりして、ひりひりしてもかゆみが治まらなくってまたかいて・・・。
こういうことに悩まされていたから、注意力が散漫してしまうのはしょうがないことだし、なおかつ、アトピー治療薬は眠くなるものだから、授業中よく寝るのもしょうがないことだし、成績が悪いのも仕方がないことだ、と思っていました。

しかし、アトピーがほとんど良くなった現在でも、注意力散漫なのは変わりませんw

もともとこういう人間なのか?、それとも、幼い頃の習慣化が、注意を次から次へと物事に移り変わらせていくという意識の特性を鍛え上げたのかはわかりませんが、一つのことだけをしているのは難しい人間になってしまったようです。

思い返すと、僕の読書のしかたも特徴的なのかもしれません。
一冊の本だけに集中できないんです。
常に2~3冊手元に置いといて、回し読みをするかたちでやらないと、先に進めないんです。
おかげで、一冊読み終えるのにもの凄く手間取ったりするんですが、そうした連想ゲームみたいな読み方なら、どんどんどんどん読んでいくことができます。

音楽作っていた頃もそんな感じで、じっと機材の前にいられないんです。
音から音へ移り変わって、一つの曲にまとめあげるにはとても苦労します。
巧みに楽器を弾けるのなら良いんですが、僕はうまく弾けないんで、機械に打ち込んだり、一つのフレーズをサンプリングしてループさせたりしながら作っていくんで、一曲作るのにもの凄い時間がかかります。

そういえば、僕は、メインPCとノートPCとPDAの間に、常にデータの連関を保たせておき、いつでもどこでもデータを取り出せるようにしておこうとするんですが、これも、注意力が移り変わってしまうことに由縁するのかも知れません。

こうした、注意力が次々と移り変わってしまうという特徴は、僕の部屋を見ると一目瞭然です。

とにかく酷いんです(-_-)

去年、部屋の模様替えをしました。
座椅子に座ったまま、すべてのことを済ますことができるように、配置換えをしたんです。
まず、ダッシュボードの上にはテレビを置きます。
その横には新しく購入した大きめのPCモニターを置きます。
テーブルの上にはノートPCを置きます。
PCでもTVをみれるようにしてあるんで、TVを見ながらゲームをして、ネットをして、ネット動画を見て、音楽聴いて、ラジオを聴いて、DVDみて、本読んで、スキャナーで取り込んだ本読んで、ついでに仕事的なこともして・・・。
こんな風に、座椅子に座って全て完了するように組み上げたんですが、見事に何もできませんwww

まさしく、“一度に二つのことはできません。”です(笑)

TVみてても、番組に集中できないんです。
番組みてるとゲームやりたくなって、ゲームやってると、ネットが気になって、本読んでるとDVD見たくなって・・・みたいな感じで、一つの作業をじっとやってることができないんです。

おかげで、この一年間、部屋の中でまともに本を読んだことがありませんw
部屋の中にいると、どの作業にも集中できないから、やらなきゃならないことがあると、部屋から脱出して、ファミレスか喫茶店にこもります。

・・・どうやら僕は、極端に限定的な空間でないと、作業ができないみたいです。

ですので、この連休は、僕の中にある分断の機能を最大限に使って、混濁している部屋をカテゴライズすることにつとめました。
まず、TV空間とPC空間は別々のものとして切り離します。
さらに、読書空間も別ものとして、切り離します。
小さい部屋だから、それだけではダメです。
空間をきっちり分けきることができません。
なので、どうにかして間仕切りをする事にします。
なんとか、部屋の中にカーテンを取り付けて、間仕切りをしたいと思います。
さらに、本棚に注意が行くと、読書の連想ゲームが始まっちゃうから、本棚にもカーテンをつけることにします。

こんな部屋にすると、ちょっとやそっとじゃ友人を呼べませんが、これも、僕自身の“注意力が次々と移り変わってしまう”という自分自身の特性とお付き合いするためです。

ここまで考えてきて気が付いたんですが、僕がスマートっていう小さい車に惹かれたのも、意味があるのかも知れません。
つまり、ああした小さい限定的な空間のほうが、注意が散漫してしまわず、落ち着くんだと思います。
そうか・・・“僕は何故スマートに惹かれたのか?”、この謎が解けた気がします。
スマートは、僕が僕自身の意識の特徴とうまくお付き合いするために必要なんでしょう。。。




・・・よく考えたら、何部屋かあるマンションかなんかに引っ越せばいいんだよなぁ。。。でも、今の僕の収入だと、そうした部屋に住めるかどうか。。。

今年の年末でアパートの更新になるから、ちょっと真剣に次の住処を考えてみようかなぁ^^