久遠塔 1-1。

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~ナラティブな現実が汎化します。~


幼い頃はアトピーが酷かったので、人前に肌をさらすのが嫌いでした。
小学校6年生の頃、運動会の出し物でソーラン節を踊ったんですが、上半身裸で踊らされて、まるでさらし者になってるような気分で本当に嫌でした。

でも、30歳になると、涅槃の擬態にカモフラージュすることができ、アトピーの調子が良くなったことと相まって、人目なんてどーでも良いものと思えてきます。


幼い頃の反動なのか、今は銭湯が大好きです。


仕事上がりによく銭湯に入ります。
先日も仕事上がりに銭湯に行きました。
いつものように湯船に浸かって、一息着いて、お風呂を出たんですが、この銭湯、“涼み所”という場所があるんです。
涼み所といってもなんのこたーない、ようは喫煙用スペースで、脱衣所の表に椅子と灰皿があって、どーぞタバコを吸って下さいというコーナーなんです。
で、僕もこの涼み所をよく利用しています。
その時も、くたびれたおじさん達と一緒に、僕も椅子に座ってタバコをふかしながら、ボケーっとしていました。

タバコをふかしている僕の視界には、いつもと同じ光景が広がっています。

視界の先には、鉄塔があります。

その日はあいにく小雨が降っていたので、鉄塔も雨で濡れていました。
この鉄塔には、錆びてるいる部分があり、きっと鉄塔の錆びてる部分はざらざらしています。
濡れているので金属独特の鼻を突く臭いもすると思います。
この鉄塔には、中腹に出っ張りがあります。
今日はこの出っ張りに、カラスがとまっています。
カラスの羽はふさふさしていますが、雨に濡れているので、きっと臭いと思いますw

これがこのとき僕が体験していた現実です。


~続く~