磁石ー立体。

class-夢。

光景-アパート。



それは大学の頃に住んでいたアパートの前です。

実際に住んでいたアパートはどこにでもあるようなアパートであり、1階に4室、2階に4室ワンルームの部屋が横に並んでおり、僕は203号室に住んでいました。

しかし、夢のアパートは少し違います。

ちょっと立体的な構造になっています。
横に数部屋あって、縦に数部屋あります。
二階にはちょっと広いスペースがあって、柵がないから少し危険です。
二階に上がるための階段は2カ所あります。
この建物はかなり年季が入っているようで、階段も錆びてボロボロです。
下には駐車場があって、目の前には公園があります。

そして、僕は二階にある自分の部屋のドアの前に立って、ドアを見つめています。

郵便物が届いているようだ。
しかしその郵便物は郵便受けに入っているのではなく、ドアに磁石のようなもので張り付けられています。
よく見ると、その差出人は今の職場の人物で、郵便物を空けてみると中に領収書のようなものが入っていました。

その領収書を見て思い出したのですが、僕はこの職場の同僚にある商品を購入してくれと頼んであり、その領収書が送られてきたようです。
その商品は、なにか家具のようなものだと思うのですが、よく覚えてません。

僕は部屋を留守にしていたわけではないのですが、なぜか郵便受けには新聞が溜まっています。
僕はその溜まった新聞を取りだし、「なんで新聞がこんなに配達されているのだろう?」と思いながらも部屋の中に入ります。

だがしかし。
それは僕の部屋ではなかった。

部屋に入ってから気づいたのですが、僕は2階に住んでいるのではなく、1階に住んでいるのでした。
「ああ。このままでは不法侵入になってしまう。」と思い、僕は慌ててこの他人の部屋から出て、雑に取り出してしまった新聞を丁寧に折って、新聞受けに戻そうとします。

すると。
「こんにちは」と声が聞こえる。

しまった。
同じアパートの住人に見られたのだ。
これでは怪しまれる。
その住人は20代の女性で、白い服を着て髪を後ろで縛っていました。
その女性は元気の良い声で「こんにちは」と声をかけてくれたのだが、僕の姿を目撃されたことが誤解を生んで変な展開になってはいけないと思い、僕はその女性のもとにかけより、ことの顛末を話します。

・・・自分宛の郵便物が2階の他人の部屋に張られていたこと、部屋を間違えてしまったこと、間違えていることに気づかず僕は他人の部屋に入ってしまったこと。。。

しかし、こんな支離滅裂な内容を理解してくれるわけはなく、女性はどんどん不審そうな顔つきになっていきます。

僕は、「ああ。全然事実が伝わらない。これでは泥沼だ。」と思います。