地平線の向こうには何もない。

光景-バス旅行。




僕はバスで旅行しています。
そのバスに乗車しているメンバーは、中学の頃の同級生です。
学校のバス旅行なのかもしれません。
僕たちはバスに乗って旅行をしています。

目的地に着き、僕たちはバスを降ります。
その目的地とは河原のようです。

もう夕方のようで、夕焼けが見えています。

河原の上流のはるか向こうには岩山が見えます。
標高は高くないようですが、延々と横に長い岩山です。

その岩山と空の境には赤ペンでラインが引いています。

そして、空に注意書きとして、「地平線の向こうには何もない」と書かれています。
僕はなんだか納得して、「なるほどなぁ。地平線はその性質上、絶対に辿り着けないものだ。もし地平線に辿り着いたのなら、そこは“ここ”になり、もはや地平線ではなくなってしまう。ということは、やはり地平線の向こう側には絶対に辿り着けないし、辿り着けないのだから何もないのだ。」と理解します。


風が吹いてきます。


僕は中学時代にとても仲の良かった友人から借りた黒い傘を広げます。
すると、傘に風を受けて僕は空にふわふわと舞い上がります。
数回舞い上がるとコツをつかめてきたみたいで、僕はより高く空に浮かぶことが出来ます。
足の下には、河原で僕を見上げる友人たちの姿が見えます。

次は、少し強い風が吹いてきました。

僕はもう要領がわかったので、次はもっと高く空に舞ってやろうと試みます。
すると勢いよく僕は舞い上がります。

かなり高く舞い上がると、天井が見えます。
それは白い天井で、巨大な照明がついています。
僕はその照明にぶつかり、傘は壊れてしまいます。

そして、僕は落下します。
落下のスピードはとても遅く感じます。
意識を集中したから遅く感じたのかも知れません。

しかし、なんだか地面に激突しても大丈夫な気がします。

うまく着地すれば怪我なんてしないで済むんじゃないかと思えます。
しかし、よく考えればこれはビルの数回分の高さになるし、そんな高さから落ちれば骨折じゃあ済まないでしょう。

でも、なんだか大丈夫な感じなんです。

落下しながら、僕は何度もダメージの少ない着地の仕方をイメージトレーニングします。

こう。

なんていうか。

足をうまくバネみたいにしてふわっと着地して、衝撃をうまく吸収させれば、きっと怪我なんてしません。

そして、着地するかしないかのところで目が覚めます。