さようならZen。

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別れは突然にやって来るものです。

突然にやって来るのですが、それは突然ではないのかもしれません。

何故なら、夏に振る夕立は予兆的な雨雲に誘われて訪れるのであり、そうした予兆を知ることができるということは、心構えをできるということであり、それは別れの中にも有り得るからです。

ですが、別れの予兆は雨雲と異なります。
決定的な違いは、別れの予兆は反省の中でしか把握できないということです。

実際に別れが起こってみて、後から振り返ると「あの時のあの出来事が別れのきっかけなのかもしれない」と思うことはできるけど、その出来事が起こった時点では、機械的に結果を予測することは難しいのです。

・・・ということは、やはり別れは突然のようです。

機械があります。

その機械は、音楽プレーヤーです。

20Gのハードディスクを内蔵していてバッテリーの持ちも良い、クリエイティブ社の「Zen Touch」という音楽プレーヤーです。

4年前に購入したんですが、そのときに既に型落ちで、19800円という安い値段で手に入れることができました。
買っていきなりハードディスクが壊れて、初期不良ということで交換してもらったんです。
初期不良経験は何度もあるし、最初に購入したIBMのPCも、次に購入したゲートウェイのPCも、どちらも初期不良で買ってすぐに壊れちゃったんで、交換してもらったという思い出があります。
・・・ついていない。。。

で。

「Zen Touch」は初期不良で交換してもらったんですあとは問題なく動いてくれて、その後は楽しい音楽ライフを満喫できました。

ポッドキャストで落としたお気に入りのラジオ番組、爆笑問題の「真夜中のカーボーイ」やくりぃむしちゅーの「電話が鳴るまで」とかを「Zen Touch」に入れて、電車の中で聞いて薄ら笑いを浮かべて、おかしな雰囲気を醸し出すこともできました。

放送大学で勉強してたときは(単科履修だけど)、授業を録音して「Zen Touch」で聞いていました。

あと、テクノやエレクトロな音楽に続いて、最近だと「グリーングリーン」や「ドナドナ」も入れていますw

そんな「Zen Touch」なんですが、一時期危機が訪れます。
またもや、ハードディスクが壊れてしまったんです。
今度は購入して数年経ってるんで、保証もききません。
メーカーに問い合わせると、修理代は新品を購入できるくらい高くつくみたいです。
なので、新品を買おうと決めて放っておいたんですが、あるとき、「どうせ壊れているのだ。最後の手段として叩こう。おもうさま叩こう。叩いて動かなければしかたがないし、もし動いたのならばそれはうれしい。最後まで諦めないということが機械に対して礼を尽くすことであり、「Zen Touch」を作成した技術者たちに対する配慮であろう。」と思い立ち叩きました。

そしたら見事に直り、僕はうれしい気持ちになったんです。

それからおおよそ一年経ちました。

「Zen Touch」には再びの危機が訪れます。

また。

動かなくなったんです。

耳を澄ますと、「Zen Touch」の中からカラカラカラカラとおかしな音が聞こえてきます。。。

「叩こう!」

僕はこの状態になったとき、すぐさまそう思い、叩きました。

駅のホームで壊れたんで、周りからみるとおかしな人です。

自分の携帯型音楽プレーヤーをばしばしと叩きまくる30歳過ぎの男性・・・。
ときおりハードディスクの作動音を確認するためにプレーヤー自体を耳に当てたりして・・・。

でもいいんです。

そうしたおかしな行為でも、僕の履歴が詰まった「Zen Touch」が復活するのなら、奇異や好奇の視線なんてへいちゃらなんです。



・・・・さようならZen。。。



叩いてもZenは復活しなかった。

駅のホームで叩きまくっても、家に着いてから叩きまくっても、ハードディスクのカラカラした音が虚しく聞こえてくるだけで、直りません。

もう僕にできることはありません。

別れは突然なんですが、これまで幾度もの壊れる予兆を経験しているんで、それは突然ではないのかもしれません。

「反省的な突然」と表現できそうだ。。。

そうしたわけで、これからはwillcom03で音楽を聞くことにします。

8GのSDカード装着してるし^^
三倍バッテリー装着してるし^^
ソリッドなカバーも着けたし^^